揺すれて枯れて行く夢達へ/beebee
 





夢が骨折する街で


そこは夢が白く枯れて行く場所

夢は乾燥して白くなっていく
夢はポキポキ鳴りながら乾燥して行く
夢は乾燥するとやっぱり白い粉を吹いて
夢は立ち枯れた木のように葉もなく枝もなく
枯れた夢は地面に刺さっている

人は眠りに入ると手に持った夢をそれと擦り合わせ通り過ぎる

夢は粉を吹いて細っていく
刺さっている根はどこに届いているのか
枯れた夢の先は尖って細く螺旋状になり
根毛のように空気中に触手をのばして揺れていた
それは風のない夜の闇に白く伸びて空中に消えていた

そこは人の視る夢の
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