弁解(自殺幇助にかんする覚書)/青土よし
違った。きみには想像もつかないだろう、愕くなよ、イヤ、愕いても構わないが、何てったってね、……おいおい、笑うのか。ケッ、きみもしょせん、そんなもんか…。
彼はここで、ほんとうにつまらなそうな顔をしました。私は急いで謝りましたが、彼は、もういい、白けちまった、ケーベツだ、ケーベツしてやる、と地面に座り込んでしまいました。……ええ、ええ、あなた様のような、立派な大学をお出になってらっしゃる方なら、もう、察しがついているでしょう……、彼の百五十センチにも満たぬ小さな体躯には収まりきらない程に、宇宙は膨張してしまっていたのです。遅かれ早かれ、彼の肉体は、跡形も無く爆発していたであろうことは、想像に難く
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