ニジンスキー日和/
salco
春の採点
平日
ちっとも忙しくない日
じっと座っていると
時が頭上を通り越して行く
一世紀ぐらいのストライドじゃないかと
それほど風圧を受ける
目の前の原で四歳の私が
一心不乱にれんげを摘んでいるというのに
朴念仁の午后
休日
やることもない日
じっと座っていると
ありもしない世界が戻って来る
もういない人達で懐かしさが塞がれ
その体温が降り積もる
誰の墓碑銘でもなく私は
一人こうして老いて行くだけなのに
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