aoi/kaz.
 
けている
俺にもそんな時代があったが
過ぎ去ってしまったのだろう
ずっと眺めていなければ気づかないような微妙な変化を
空は繰り返していた
繰り越すことの重荷のために割れそうだった

少女が家にくる 俺は決まって毛布を着込む
毛皮の隙間から差し込んでくる
彼女の瞳は
いつもブルー、ブルーがベリー、
ベリーマッチ、
なんて 下手くそな英語で
果実の名前を連ねても
空は青い
陳腐化してるんだ
重なっても重なっても青いまま
俺は透明過ぎる空の下で
色の少ない貧しい絵を描いてみる
そう、パンにバターで書いたデリダの署名や
積まれた本の上の幻のアフリカから
少しずつ色
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