わたしごと 冬の先/月乃助
って
どのひとりにも 大丈夫だと言ってあげる
心配の種が 枝葉をしげらせないように
そのために、
私があるのかもしない
街でなにがしかの糧をえて
森にもどる
玄米と野菜と、くだものを買い
手にお金が残れば、少しのお酒を買う
小さなバイクで
雪の上をすべりながら 灯のない家にもどり
白い息のなかで 寝床にもぐりこむ
かめのような湯たんぽに おとこのぬくもりを
思い出しながら、
星のあかりのそのすぐしたで、
冬の眠りにつく
山に住む女神の子守唄を
風のようにききながら
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