わたしごと 冬の先/月乃助
 
って
どのひとりにも 大丈夫だと言ってあげる
心配の種が 枝葉をしげらせないように
そのために、
私があるのかもしない



街でなにがしかの糧をえて
森にもどる
玄米と野菜と、くだものを買い
手にお金が残れば、少しのお酒を買う



小さなバイクで
雪の上をすべりながら 灯のない家にもどり
白い息のなかで 寝床にもぐりこむ
かめのような湯たんぽに おとこのぬくもりを
思い出しながら、




星のあかりのそのすぐしたで、
冬の眠りにつく
山に住む女神の子守唄を
風のようにききながら






戻る   Point(24)