閃光/空中分解
 
稲妻を待つ少女が

剥がれかけた空の下で

呟く言葉は

何年経っても此所まで届くことはない

雷鳴を背に

削がれた夢の舌と

嘆く空と

流れる普遍的で退屈な音楽に

無関心な相づちを打つ様に

夜は冷たい雨を降らす


遠にみえた閃光が

一瞬だけ

闇を照らした

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