午後の詩集/たま
いちばんのきれいだった
やだぁ、なに見てるの?
きみの横顔だよ。
ン・・、おもしろくないひとねぇ・・。
Hは時々、そんなふうに感情を隠した
どうしてもわたしに見せたくない素肌をどこかに隠し
ているのだろうか
あたしね・・、早くおばぁちゃんになりたいの。
え・・。 どうして?
ン・・。 あなたを見つけたから・・。
思いがけないことばが、孤空から落ちてきた
それはたぶん、Hの素肌から溢れたことばだったはず
すばやく肩を抱きよせて
うっすら紅のさしたつめたい耳朶をつよく吸った
あ、ごめん。
そうじゃなくってあたしね、
早く
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