そのこえ/……とある蛙
 
また違う
違う決着をつけたろう
目先の楽の積み重ね
最後に溜まる苦労
そのまま大きな苦労
結局そこに繋がるのか
結局そこに繋がっているのだ。
もっとも最初からどん底で
鳶色のセーターは何年も冬場のトレードマーク。

結局、今日も鳶色のセーターを大事に着ているのだ。

今でもたびたび聞こえてくる
その声はいつも俺に尋ねている

右か左かどちらにする。

時々面倒になって聞こえない
聞こえない振りをするのだ。

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