烙印/涙(ルイ)
 
 確かに聞いたのです


あの日以来 私の中の私は死んでしまいました
生きてるけど ただ息をしているというだけで
死んでしまったも同じようなものでした
毎日がどうしようもなくて
毎日が虚しくて 虚しすぎて
早くいなくなってしまいたい 
消えてなくなってしまいたい
存在そのものを否定されたのです
この先生きる理由など どこにありましょうか


そりゃ 楽しいことがないわけでもないのです
写楽展へ行きました
華宵の展覧会へ行きました
エレカシの野音にも行きました
旅行にも行ったし
友達とたわいないおしゃべりして笑いあったり
そういうのがとても大事な時間であったこ
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