生まれたことについて/
たちばなまこと
きみのペースに生きている
八割の遊泳と二割の閃光
からだじゅうをなめまわす瞳の
最中(さなか)に生きると決めた
春の空を食べてみたかったから
降りてきたわたしなのでしょう
素材の声に耳をよせ
虹の糸をつむぐ
生まれたことについての潮騒
生まれることについての極彩
とおくひろがる思想に透けて
雲は風のきまぐれに流れ
空気はたいようの生活についてゆく
雲は風のきまぐれに流れ
空気はたいようの生活についてゆく
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