ごあいさつ/はだいろ
 
かに、旅と子供とグルメの番組だった。
でも、
それはそれで、
あの空気をつなぐには役に立った。
テレビはお茶の間の神様なのだ、
かつては、
そして、いまも、たまには。

彼女の二人の妹のうち、
三番目の妹さんだけ、
いっしょにご飯を食べた。
やっぱりおっぱいが大きいな、と思った。
あまり美味しくない天ぷらを食べながら、
性欲をついもよおした。
彼女は二ヶ月ぶりに化粧をしたらしかった。
傘をさして、
手を振って歩いてきたとき、
あれ、
これが彼女だっけ、
と、よくわからないようだった。
美容院に行けないので、
髪に白髪が目立っている。

帰るタイミングが
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