幽閉 序章、 物自体の仮定、/狩心
するな
お前たちの計算式は既にドアのない部屋を構築している、
時限爆弾は今そこにないが、
その部屋の過去と未来に必ず生まれいずる。
序、
お前たちはお前たち自身を捨て去らなければならない
そしてお前たちの子供達の希望をすべて消し去らなければならない
部屋を作ってはならない パーティーを開催してはならない
無数のドアだけが宙に浮かぶ 仮定された地球の大気の中を
静かに横たわったまま浮遊し 腐乱し 溶け消えながら耳を澄ますのだ
音が聴こえてくる前に何度も何度も消滅してしまうだろう
しかしその間もお前たちはこの仮定された地球にばら撒かれている
それを繰り返しているうちに 消滅するよりも先に音が聴こえてくる
お前は目覚める
お前たちから離れて お前の外の 仮定された地球から
淀んだお前が呼応してくる、 ゆっくりと 恐怖を携えて、 荘厳に
重なる音が重低音を作り出す
お前の身体は落とされる 立体の平面座標に
呪われた永獄の精神から解放されて
おまえは
物自体になる
宇宙はそれを阻止できない
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