小詩集 逆ガル翼/ayano
 
まう
死にたいだけじゃきっと死ねないけれど
確かに生きるということ
それから、躊躇いと希望

しょうこりもなく
自販機の前にしゃがみこんで泣いた
照らされる髪 中段にしかないホット
この寒さはだれにも分からない

だれにも

(自分の痛みしかわからないから)
優しい言葉をかけられない


バスの中で泣いたあの日にだって
雨で濡れたって嘘がつけたのに

少しの振動でこぼれてしまったいくつかの未来

きみの涙を真似できない

涙を枯そう

かつえる

いきうお




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