君から電話が来なくて重要なロックバンドが生まれる/餅ヴィシャス
 
ないので
屁でもくらえ! と心の中で唱え直して
地下のメロコアバンドに向けておならをした
が、あくまでもここは「ドトール」内なので
そのへんも考慮しつつ
ドトールのBGMと 肉屋の呼び込み
そして地下のメロコアバンドのサウンドが
一番、合わさった瞬間に紛れて
かわいく「ぷっ」としてやった

その瞬間
カウンター席に座っていた俺の隣りで
尻のあたりに顔が来る感じでソファーに深々座っていた
ものすごくやくざっぽいおじさんが
「われコラァ!」とシャウト!
9本の指で俺の奥襟をつかみシャウト!
キックボクシングでいう「チャランボ」の状態でシャウト!
いろいろ叫んではるわ
[次のページ]
戻る   Point(21)