むなしいのさこの世界は結局/
青木龍一郎
人々は目の前に置かれた絵日記を
黒いエンピツでだけ描いてしまう
生まれたばかりの赤ん坊から
死ぬ直前の老人までが
言葉で祝福することを忘れている
慰めに笑ってみても
結局それは嘘であって
無いことを加速させる
無実を訴えることに疲れた人々が
パトカーに乗せられて
異国の刑務所に連れて行かれる
最後まで歯車が噛み合うことは一度も無かった
こんな世界だけど
これからもよろしくね
なんて言っても無駄
究極に問題外
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