ラブレス/DNA
 
で、見つめ返す視線の在りか。束になった  
           瞳。薄い陽光を呑みこんで 木製の扉を叩く手は)

滅びるものは滅びるがままにしたほうがよい
とどのつまり
「ひかりを瞳のうえに
 刻めるのか、そのうえ」
慌てて 誤った独白を用意し
急いで 焼け残った椅子をならべる
しゃがんだ少年が二人
腕を伸ばすも 
「金輪際、出合うことなど」
渡り廊下の崩落する

叩き売られた稜線よ、もう一度!(そして、健やかに分ち合うのだ


       「それはおれたちが
    あらゆる代償を支払って
    手に入れようとしたなにか
   
   冷めたコーヒーの色は暗い 
   この冬はあまりに邪気のない唇で
   青いスエーターは
   眩しく、妙やかに

   きみの描きだした
   ひかりが いま
   時代のリールを
   燃し尽くす


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