思想シーソー/草野春心
今日もおまえは
風呂敷いっぱい
一個人を背負って
だらだら山を降りてゆく
3.天秤
空と海……
その蒼さも
途方もない重さも
天秤にかけるに忍びない
鳥が虫を食み
人が鳥を絞めるとき
私は頬杖をついて
あなたのことを考える
存在とは
生まれながらの慰みもの
それでいいのかと
なにかが問う
風ではない
宇宙でもない
なにかが問う
それでいいのかと
果てしなく問い続け……
その渦の最中でわれわれは生きている
それでいいのかと
問われて私はなお
頬杖をついたまま……
4.爆発
(全部、
(全部、
(黙れ。
(全部、
(全部、
(止め。
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