花おんな/
フユナ
君が持つ
花を盗もう
私に似合う
豪奢な花を
襟足にあしらった
いくひかりもの色の中から
ほんの一筋
この茶けた爪で引き抜いたところで
君は
君は 気付くまい
君が持つ
花を盗もう
たった一輪
その後ろ髪から
たった 一輪
君よりも 私に似合う
豪奢な花を
戻る
編
削
Point
(2)