読書感想文/瀬沼孝彰詩集『凍えた耳』/光冨郁也
 
ートの日々」部分)

西野さんに見られるように哀れみではないひとを見る暖かい視点と、何か制度・システムに対する批評的な視点を感じさせてくれる。この詩は好きだ。

西野さんは自家発電機の裏側に/うずくまっていた/山田さんが声をかけようとすると西野さんが顔を上げた/今にも泣き出しそうな表情だった/誰も 西野さんを非難する者はいなかった/どうしょうもないことなのだ/それは西野さんの詩のようなものかもしれないと思った(「コンクリートの日々」部分)

2002.12記

*この紹介文はサイトの「個人詩誌M」のページ「読書感想文」からのものです。初出の「M」での詩作品の引用については、出版社ふらんす堂の担当の方から承諾を得ています。
**この文章を投稿した意図は、瀬沼氏に対するわたしの好感・共感を書きたかったのと、散文のコーナーに何か書きたかったので試しにという意味合いがあります。わたしはもっと瀬沼氏の作品が読まれてもいいのでは、と思います。(2004.11.9)


戻る   Point(4)