海に向かう/ズー
僕らは毎日、夕方に海の絵をかいて、すごしたりするけど、海の見えない町に
住んでいたりするから
このままの僕らで、かき続けたら、いつか、この海だって、線だけになってしまうとは思わないか?
くろがね、みたいな君の
目が好きだけど
僕らの腕を夕方の太陽が
伸ばしていくとしたら
方角なんて気にならないって、海の絵の端にでも
かいておいて
とりあえず、教習所に
通うべきだった、僕ら。
想像で、
深海に森をつくる。
杉とかでいいんだけど
松茸が好きだって
君が言うから
アカマツの森をつくる。
おもうんだけど、
茸は君がつくれば
いいんじゃないか?
森をつくるって
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