おそくても/佐和
を
訳も分からずしてしまったりして
捨てゼリフや絶交つきの説教をくらうことになる
ショックを受けたお馬鹿さんはようやく考え始めたり悩んだりする
学校じゃ教えてくれない見えない法則
家族にすら見すてられていたのかな
お馬鹿さんは途方に暮れる
学校の勉強はできないのに尊敬する友達がいたこと
それってこういう見えない類のこと
お馬鹿さんは気づくのが遅すぎたなぁと
おおきく吸って 静かに息をつく
大好きな友達に ともだちだと思われていなかった
ことやなんかを今更もって知る
じぶんで自分に呆れて青くなる
相手をおもいやるこころも知らないのに
こころを開いてもらえると思っていた無茶に気づく
気づかずに通り過ぎていただけで
思いやりを受けていたことを知る
自分の生き方に足りなかった
思いやりという共通の意識が皆にあったことを知る
お馬鹿さんは自分の愚かさにショックを沈め
今夜 しずかに目を閉じる
何日かに一歩ずつ ゆっくりと階段を昇って
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