オロオロしながら泣きながら描く祈りの詩/涙(ルイ)
 

寒さに震えているあなたに
あたたかい毛布をかけてあげることもできません
空腹を満たしてあげることも
乾いた喉を潤してあげることもできません
泣きたいのをグッと我慢して
みんな大変なときだからとこらえているあなたに
なんと言葉をかけたらいいのかさえもわからないでいます


こんな詩なんか考えている暇があるなら
あたたかいご飯のひとつでも届けてやったほうが
よほどありがたがられるにちがいないし
こんなときそばに行って
ただ話を聞いてうなずいてあげることのほうが
どれほど価値があるかしれません


第一 テレビの前でボロボロ泣きながら
ただオロオロするばかりの私は
[次のページ]
戻る   Point(2)