オロオロしながら泣きながら描く祈りの詩/涙(ルイ)
寒さに震えているあなたに
あたたかい毛布をかけてあげることもできません
空腹を満たしてあげることも
乾いた喉を潤してあげることもできません
泣きたいのをグッと我慢して
みんな大変なときだからとこらえているあなたに
なんと言葉をかけたらいいのかさえもわからないでいます
こんな詩なんか考えている暇があるなら
あたたかいご飯のひとつでも届けてやったほうが
よほどありがたがられるにちがいないし
こんなときそばに行って
ただ話を聞いてうなずいてあげることのほうが
どれほど価値があるかしれません
第一 テレビの前でボロボロ泣きながら
ただオロオロするばかりの私は
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