日曜日の女/はだいろ
 
ぼくのような、落語初心者は、
植草甚一さんが、
49歳でモダンジャズに夢中になって、
毎日6時間レコードを聴いて、
毎年100万円レコードを買って、
5年たてば、
すこしはジャズが血肉となる、なんて、
素敵な勉強だと思うけれど、
寄席も通えば通うほど、
また通いたくなるふしぎなもので、
これは、
デリヘルでも同じなのだけれど、
うまくいかなかったり、
つまらなかったり、
一方、
凄いものを見ちゃったなあ、と思ったり、
こころがしんとするような感動があったり、
そのぶらんこのような触れ幅に、
こころが取り込まれていくのだろう。


草森紳一の思い出を語る本を
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