クロックワーク ポエトリィ/ ****Until dying in’ 05/小野 一縷
いう自我」は 現実に 失望する
「ここ と 向こう」 その感触の違いに
でも 分った
知覚では 捉えられない 領域を
ぼくは 見た そこにいた
「これは死だ」温かかった 優しかった
「これは愛だ」全てを許せた 全てを信じれた
19時間55分
ぼくは 何十回と死に
何十回と愛し
何十回と吐いた
ぼくは 今 何度もの今 連続の今 ここにいる
繰り返すことは 虚しいことじゃない
単純に生きているということ それ ただそれだけで
もう いいだろう
どこにも エセ伯爵なんて いないんだ
仕事に行こう
自我という枠が 命を こんなにも守ってくれている
「きみを 今から 許すよ」
ありがとう
時計が12進法で回りだす
ねえ こんな
ぼくの 時間の回し方って 少し変かい?
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