本来の面目/シホ.N
 

音もない暗がりに横たわって
あらゆる感覚を
シャットダウンしようとしても
無にはなれない

手足の在りか
胃臓の満ちよう
呼吸の往復
感受されざるを得ない事々

意識にともなう
どうしようもない身体性
意識も無意識層も身体性も
あわせて此岸の業のかたまり

現実感も
すべては脳の感覚受容
そして脳さえ臓物
モノそのもの

意識の過剰
たましいの忘却
本来どうあるべきか
考え詰めて積もる日々

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