消灯のために/るか
哨の儀礼を
遅滞なく遂行することで各々の過ちを
つまり来歴の意味を悔悟していた
だれも慰めないでいてください、どうか
だれも慰めないで
つぶやきながら
一人また一人と倒れていったのは
遊戯ではなく、あれは供犠で
あったかも知れなかった
後方ですべての望みは絶たれていった
ありえない慰藉の歌をもとめて
よく調律された産声は 叫びに
唱和をするだろうから
私たちの やがて、は
仄かな明るさを有した挨拶であった
やがて、薄明りの中で
永遠が朝をおとづれるとき
風はその厳かな意味を告げ知らせる
いまは失うしかなかった
私たちの 名を
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