それでも。/電灯虫
粉骨砕身,一意専心。
とってつけたような文化人気取るのも,
虎を目指してプラスもマイナスもない工具を何本か担ぐのも,
ないことの確認をしているみたいで,
否定に対して消えるのには腕に覚えありで,
悟り開くまで,センベエ座布団の上に一週間目。
それでも。
ゆるやかに軋んだと言えば
小論文の題材にしかならないかもしれないが、
私だってやっぱりつらいと言っている。
せめて私の上で暮らすのなら
笑顔を浮かべて素敵なママのように、
もうちょっと行儀良くして、と言いたくなる。
過去における温かさの
平均上昇率は
私の怒りの分。
その時々のアクセだとしても、
辛いの苦手な運命の人が
たまに食べるキムチの基でしかないとしても、
赤字の温もりを返済して欲しくて。
色んな工夫も効果が持続せず
賢い薬剤師に副作用の危険を諭される。
生誕の始まりの象徴が
早く早くと雰囲気で取り立てる。
どこが捨て場がわからない
毎夜毎夜,ビニール付の箱を抱いて眠る。
それでも。
コスト不要で、
タダだから。
それでも。
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