あなたのあしおと。/天使
私は足音だけであなただとわかります。
いつも君の足音はやさしくて・・・
とにかくすべてがやさしくて。
だけど、この日は違ったの。
いつもの音と違ったの。
まるで、あなたじゃないよう・・・・。
不安な気持ちにさせる後ろのあなた。
いつもは、すぐに振り向く私でも・・・
この時はそれができなかった。
君が言う言葉がわかったから。
「・・・・別れよう」
ほらね・・・やっぱりそうでしょ?
何度その言葉を言われるか・・・不安だったか・・・・。
ごめん。やっぱり私・・・あなたと過ごした日々、
ずっと不安だったかもしれない。
ずっと、あなたのことを信じられなかったかもしれない。
いつも、あなたと待ち合わせした場所。
どこか・・・また、あなたの足音が
きこえてきそうで。
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