happy again/凛々椿
今日の雪のように
悲しいので
僕は毎日死者のふりをする
光かがやく新しい日々に添いながらも
何ひとつ変えられないまま
積んだ雪の道のすみで 言葉を発せずにいる
それでも あとふたつきもすれば
あの丘のさくらが咲きほこり
僕のいない白楽の町に はなやかに降り積もるのだ
潮風に乗って
気がくるうようになっても
それは それはとても美しく思い起こされるのだ
あの人とともに
雪はやがて雨へと生まれ変わった
錠剤を噛み
僕は I'm singing in the rain を歌う
あの日のことを思い出して歌い続ける
I've a smile on my face
I walk down the lane
すべて 夢だったら
思い返しながら
雪解けの灰色を跳ねながら歩く僕は
まるで ピエロのように
戻る 編 削 Point(5)