一礼してどこかへ/かんな
好きだよ
取り囲まれた日常に埋没して生きてゆくこと
どうしようもないことにもがいては泣いて
だい好きだよ
だんだん揺れを増す心音の近くで
赤面したこころの奥底
繋がっているのかな、いないの、かな
消えてゆく夕日にさようなら、バイバイ
あなたにも手を振ろう
せいいっぱい せいいっぱいに
あの頃っていつも音楽を聴いていたね
ひとりになることが自由だった
ひとりになることが大人の証明だった
夜は雨のように落ちてくるよ
ひとつぶ、ひとつぶ、ひとつぶ、やがてベールになって
包まれていくやさしさなんてものに似ている
あなたの中にある海について興味をもった
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