骨 斎場/
相差 遠波
消えていく
自分の記録のあやふやさが増していく
恐れも
骨とそこに遺すもの
あなたの生きた証
あなたは乾いた小さな骨になって
大小の骨壷に
あなたの遺した者たちの手で収められる
骨とそこに遺すもの
あれから随分と時がたちます
けれどあなたはまだ私たちの中に居る
この体質や
この習慣や
この骨の遺伝子の中に
なによりも思い出の中に
骨とそこに遺すもの
私が覚えている限り
あなたの記録は失われないでしょう
骨と そこに遺るもの
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