ふぉとぐらふぃっく (ご利用は計画的に)/乾 加津也
 
写真とは
干乾びた
製造工場の正門の
錆びたポストに居つく手紙の重さで
天を劈く煙突の
かたちを得たけむりが笑っているようなもの
めくれば
白い鍵穴もかすむ季節に
「どこにもいけない」気配だけくらくらしている




太陽はふぇいます
IF島をきまぐれに照らすホッピングロード
亜熱帯気分でどんなものにも若葉色を塗りたくるので
分身(じぶん)も分身と思わない
なぜ 始めは整列し
なぜ 終わりは垂れ流しなのか
つかめない

 しゅうしゅう雨しゅう・・・
 しゅうしゅう緑しゅう・・・
 しゅうしゅう暦しゅう・・・

(完璧なしんぼらいず)
太陽が写真に
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