回帰する光のブレーキ/ayano
 
れば背中越しに
感じるでしょう、何も



パズルをしていた体が
とつぜん宙に舞う 浮いた
視界がひろくなった気のせい
身長がたかくなった気持ち。
そしたら向こうも花畑だった
向こうでも私と両親がいた
振り向いた先も同じだった
こわくなって
下を見たらスカートの中が
見えて、
花柄だったかもしれない
はずかしくて泣きたくなった
上を向いたら丸と四角がひとつ
線が二本あった 星もいくつか


足が地について
戦争だったとふと思った
乱れた姿を反対の自分をみて
なおす 繕う 取りまとめる
花もついでに纏う
かわいいひと

うしろだけが、
いつも見えなくて悲しい
蜂に刺された指も向こうじゃ
逆になって


どこを見てもひとりではない
安堵した がった
がたがたが
違う姿は入らない
友達はわたし

 パパの紫くちびるにキスを
 ママのふわふわの髪を撫で


わたしも くねる







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