頭の悪い女/はだいろ
きに、
身体やこころのゆきばがないから、
代わりの女を、
呼んだりすると、
経験上、
ろくな事はない。
だれも、だれかの、
代わりにはならないのである。
ところが、
ばかなぼくは、
わかっているのに、
安い店の、安い女を適当に呼んでしまった。
来た子は、
安い女の子で、
安いわりには、そんなに悪くはないか、
という、
暗めの、
おとなしい、よく、
クラスの窓際に、
いそうなタイプである。
それなりにプレイは頑張ってくれた。
ぎゅっと抱きついてくるから、
頭をなでてあげた。
ことのあと、
窓の外の雨音を、
抱き合ったままふたりで聞いた。
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