きみはなにもの?/
寅午
きみはなにもの?
きみは海をおよぐイルカ
ぼくは灯台
昼も、夜もきみの姿を波のあいだに追い求める
きみはそこの見えない海
その海の底には因果律でわりきれない、
数式であらわせないものでいっぱい
そこにぼくへの愛はあるだろうか?
ひろい海にひと粒の、
ぼくへの愛をさがす
その愛がこの海を満たすことをねがう
こよいも、ぼくは
灯りをともし、波のあいだにきみの姿を追い求める
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