ハピネス・ウィッシング・ブライトリィ / ****'03/小野 一縷
醒めたら ここが始まり
眼が覚めたら ここが終り
硝子の十字架の 光
閃光が 過去と未来を 貫通する
その光陰
ぼくの芯に 雪崩れこむ
微分された 魂の荒い波
ぼくの芯を 洗い出す
微分された 魂の淡い泡
皮膚に 眼に 痛々しく 透明に輝く波音が歌う岸辺に
多くの 語感が 粉々に 砕け散っている
部屋の中 砂の上で 夢見ている
最微分された言葉の粉末を スプーンで融かした
その最高の上物を 静脈に撃ち込んで
気のふれた 聖なる詩人に なることを
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