夢を見た/kauzak
 
ろ歩く

ふと親父が
「この辺に○○○電機工業※って工場がある」
(※夢の中の話ゆえ名前は霧散して電機工業って言葉もあやしい
と言うから見回すと
道の右側に塀で囲まれた大きな敷地があって
その工場が閉鎖されたという看板が立っている
看板を指さして親父に告げると
驚いた顔をして「なくなったのか」と言う
工場は火災にでもあったのか一部が焼け錆びた姿を真昼の明るい太陽の下に晒している
のが
塀の向こうに見える

そのまま商店街を進むと商店が途切れ
瀟洒な日本家屋が続く街道になる
緩いカーブで下る坂にかかったところで
昼飯は何を食べようかと議論になる
弟が携帯でおいしい店を捜すと提案
焼肉の店がいいと意見が一致


したところで夢が途切れる
ぼんやりした頭で
そういえば親父はもういないんだと
気付くまで暫く時間がかかった
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