私という余韻/見崎 光
定かではない微笑みに浸る私
合間にこちらを伺いながら
彼なりのひとときを楽しんでいる
朝食をとりながら
もう少しと付き合う傍らで
ぎこちない離乳食を頬張っていたかと思えば
余裕をなくして手早くシャワーを終えた先で
夢の世界へ冒険に出掛けている
お母さんといっしょのキャラクターが
テレビの向こうで独り遊びしてる光景は
とうに知っていたけれど
虚しさだけ拭えない
そんな朝だったりしながらも
気だるく身支度を済ませ
“いってきます”のキスを
忘れずに残していく
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