遊石は語らず/アラガイs
 
今でも後悔しているそれは
理由を聞かれたときに たまたま足で蹴ったらK君の頭に当たってしまった‥なんて、何故か下手な嘘をついてしまい単に脅かしてやろうと川へ向けて投げたとは言えなかったからだ。

あれ以来K君との親交はぷっつり途絶えてしまった。
そして何年後かには 僕はコントロールのいい少年野球の投手になっていた 。
もちろん クラスで指折りのガキ大将にもなっていたが、 あのとき放り投げた石が 僕の本当の気持ちを語ってくれていたなら
なんて
今では笑い話で石を語れるのに
時々人から誤解を受けたりすると
またあのときのように意図もしない出来事を誤魔化そうとしている弱い自分がいるように思えてしまう
何故か 。







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