砂浜のマシュマロ/さだあいか (サダアイカ (aika))
こもまんべんなく熱い
体
手のひらから
ジャンプして
一瞬で消える魔法
水しぶきでぬれて
わたし
ばかみたい
どこにも行けない
くじいた足
しょうがないので
砂時計の砂浜に
小さすぎて無意味なSOSを刻む
こんなの無駄
空からはみえやしない
砂時計の砂浜で
わたし
点ではないし
バタフライも泳げない
私はうたう
うたを
泣いて
体
熱い
水たまりをさらっても
あなた、どこにも体がないわ
ほらね、やっぱり、あなた、魔法なんだから
みてよ、私、まるで、裸なんだから
やっぱり飛行機なんて飛んでこない
涙の水たまりはいつしか
噴水のような湧き水を
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