メルヘン/ドッグ/アラガイs
 

海岸通りを飛ばせば
忘れられた緑のなかに館があったよ

どこにでもあるようなメルヘン

車で通るたびに見ていた

どこかで見たような顔はもう思いだせないよ

幸せか不幸せかなんて
その顔をみればわかるもの



詩人がお店を出したよ 。

忘れられた街の片隅

詩人が出す店は小さな黄色いホットドッグ屋さん

緑色の看板には「プレッツェルロジック」

味に自信はあってもお客はさっぱり

目立ち屋がりなチューリップもうわの空

開店早々地面を眺めてしょげてたら

子犬を連れた小さな女の子が
百円玉ふたつ手にして買いに
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