分去れ/
ヒヤシンス
線香の匂いが僕に染み込んでゆく。
先人達の祈りを感じる。
それぞれの無事を祈りながら
皆ここで分かれていった。
今、この場所に立ち尽くし
初めてもののあわれを知る。
空は青く、真っ白な雲が浮かんでいる。
涼しく透き通った初秋の風に
道端のコスモスは淡く揺れる。
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