under the rain, under the moon/は やしや も  り
 
館のうす明りで
横顔を盗み見るけど、
変わらないものを確かめるほど
僕は彼女を知らない。


視線に気づいてほほ笑む笑顔を
直視できずに頷いていた。



兄の彼女が働く喫茶店で話しながら、
彼女が頬に手を当てた時、
彼女のゆびには指輪があった。

彼女は人と住んでると言った。


見降ろした、夜景にふってた雨はやんでいて。
見上げた月は、少し欠けておにあいだった。
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