くろがね/
しべ
南部風鈴の音
風に乗せ
山越え
きーんと鳴る
見るも無惨なお前の笑顔
腕は白い
うちひしがれた隣に空が
はっついてる
いっときも目を逸らすな
言ったのに
泥のように夕日を沈めて
蜜柑は鉄器の冷たい夜へ
お前は
庭の花火を月にあてて
死んじまうんじゃないだろな
戻る
編
削
Point
(5)