闇の時間/シホ.N
暗闇のなか
横たわる身体
目を開くそして
閉じることの無意味さよ
何も無く
耳を通る音だけが
時間らしきものの有ることを
暗示する
今
こうやっている
トキがいい
時間は順調
次第に
白く浮かぶ窓
慣れてくる目に
闇はやさしい
意識の中で
時間が先走る
その意識さえ不確かだ
大なる無意識が闇にある
そう信じ得る
精神体験
もはや自己を
自己とはいえない
時間というものは
流れるのか
重なるのか
続くのか
積もるのか
虚構ではないか
ただ一瞬一瞬たたみかける
闇の時間
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