酔っ払い/森の猫
 
めずらしく
たったビール2本で
酔いが足をからませる

まっすぐ歩いているつもりが
どんどん道の
真ん中に寄っていく

ボワンとした視界に
でんとトラックが
踏み切り待ちしている

”轢いてくれ!”
まわらぬ口調で叫んだ

”ヨシナサイヨ!”
迎えに来た娘が
小声でつぶやく

アタマの上の外灯を
”コレは月カナ?”
 えへへへ・・・・

笑いながら
都道に大の字で
横たわる

熱をふくんだ
アスファルト
ぐるぐるとカラダが
動いているみたいだ

手を引っぱられた
こんな田舎の夜中でも
車は何台か
行き過ぎた

”死にたいの
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