蒼春/寒雪
見上げた月の青さを
忘れることが出来ない
なのに
終わらないメロディが
突然途切れる
壊れたレコード盤のように
僕らの時間にも
終わりの時がやってくる
僕の前で
灰色の空を見つめながら
何も言わずきみは
ただ泣くのをこらえてた
そんなきみを見るのは初めてで
思わず僕も涙ぐむ
別れ際に
きみが差し出した手を
僕は思わず強く握り返した
その時僕の中で
何かが弾け飛んだ
そんな音が聞こえた気がした
僕らは僕ときみになった
これからは僕一人で
歩んでいかなければならない
心の中で
繰り返し繰り返し
そう呟いた
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