嘘は命の/真島正人
い友人たちが
ステージに立つ
川の流れのようにひょろ長く
蛇行し
裁断された
ささやきのような
言葉は
ほとんど
言葉としての意味をもぎ取られ
寸断され
ステージの上で
飛び交っていた
それを
「自由」
と呼んで良いのか
「重荷を背負わされ無理に飛ぶことを強要された蝶のようだ」
と呼んで良いのか
僕は迷った
ずっとそのことだけを考えて
ウォッカトニックを
すすっていたと
言ってもいい
ウォッカトニック。
会場に入れば
ドリンクは必ず一杯
飲まなければならない
飲みすぎて
ふらふらとした足取りで
僕と少し若い友人たち
計5人は
でこ
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