RED/三田九郎
 
を重ねてみた 
君と私の血液の色彩ってどれだけ違うんだろう 
今度見比べてみようよ(ちょうど良いナイフ持ってる) 
完敗の報せを繰り返すニュースショウの傍らで 
赤い糸をつなぎ止めたい淑女になる 
君がくれたこの味を値踏みしながら 
片方絶命するまで添い遂げるって仮定してみた 
時々君の身体に私のそれを任せるのは 
得意だし嫌いじゃない 
ただ 
ささやけばささやくだけ 
私が近づくと信じている君のその横顔に 
もう いま 
嘔吐したくて仕方がなくて 
衝動に負けそうで 
この瞬間の動揺だけは隠せそうになくて 
敗戦後の儀式みたいに 
今夜も君に抱かれてみる
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