日向に浮かぶ/
霜天
と、するといなくなってしまう人たちの傍で、私は薄れることも出来ずにい
る。すっかりとからっぽになったプレゼントの包み紙を、丁寧に戻していく
と、そこだけいつもぬるい海の匂いがした。
終りを、終りと区切る人の隣で
続きを、継ぎ接ぎと足していく私が、息を吸う
すっかりと高くなった不格好な私を
見上げてくれる、人はいつも
日向に浮かぶ
背中を預ける
区切りのない明日を飲んで
溜息のようにさらり、と吐き出す
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